いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は階段昇降機の設置事例をご紹介させて頂きます。階段昇降機やリフト導入の際には設置費用だけでなく、導入前後のフォロー、住宅の環境や構造など大型機器ならではの注意点が沢山あります。今回の事例が皆様のご参考になれば幸いです。
利用者様の状況
徐々に全身の筋力が低下する難病で、屋内移動は車いす、短時間での自立は可能で歩行は介助が必要な状態でした。以前は二階に自室があり過ごしていましたが、車いすでの生活になってからは二階に上がることはなくなってしまいました。
ご本人の希望
前のように二階に上がって自分だけの空間を確保したい。生活の場が一階だけなので、変化がなく退屈してしまう。
提案内容
階段下の壁を撤去し車いすの旋回範囲を確保するとともに、直線タイプの階段昇降リフトを取りつけ二階へ上がる環境を整える。
改修工事及び昇降機設置前
正面の回り階段の壁があることで、居室からトイレへ向かう際に廊下の幅が狭く通りづらい状況です。
また、階段昇降機は階段がまっすぐの場合と90度に曲がっている場合とでは設置費用が大幅に変わります。今回は思い切って階段の壁を撤去し、まっすぐの昇降レールを取り付けることになりました。
改修工事及び昇降機設完了
壁を撤去し、回り階段から直階段に改修。
上がりかまちから階段まで100㎝確保することができ、車いすでの通行が容易になるとともに、昇降機への移乗動作の空間も広くとることが出来ます。居室からトイレまでの動線も幅が広がり移動しやすい環境です。
まとめ
階段の色は塗装もご提案しましたが、費用の都合上写真のままで完了とさせていただきました。
後日お伺いした際には、「付けてもらってから毎日二階に行っている。気分転換ができ、意欲的に生活することが出来るようになった」とうれしいお言葉を聞かせていただきました。生活範囲が広がることが、ご本人にとってどれほど意味が大きいか改めて実感させていただきました。